若者からインパクト投資家の裾野を広げることができるか?

Hedgeable   Sophisticated Investing Made Simple

「ロボット・アドバイザー」も注目するインパクト投資

 面白いサービスを発見したのでシェア!通常の投資信託は信託先に運用手数料を支払うため、少額での投資が難しい。そんな中で米国で広まりつつあるのが「ロボット・アドバイザー」です。Webやアプリ経由で自分のリスク選好を入力するとロボットが自動的にポートフォリオを選んでくれるというもので、これによって少額からの投資ができ、これまで投資に消極的だった若者層を取り込んでいくことが期待されています。

 と、ここまではよくあるスタートアップニュースのような紹介で、なぜこのジャーナルで取り上げるのか?という感じがしますね。しかし、面白いのは、この「ロボット・アドバイザー」サービスの一つHeadgableでは「インパクト投資」のポートフォリオをユーザーが選ぶことができるようになっているのです。ちょっと詳しく見てみましょう。

Hedgeable   Open Account

(Headgableの登録画面:筆者作成)

 
 Headgableでは、自分のリスク選好や投資金額を入力し、自動的にポートフォリオを組成してくれます。私も試しにやってみましたが、ユーザーインターフェイスがよく、サクサクと進みます。自分の投資の好みの入力を進めていくと8個目の質問で「インパクト投資」に該当する投資でポートフォリオを組むかを選択することができます。ここでは、環境・社会への配慮、女性のリーダーシップ、代替エネルギー関連の投資を「インパクト投資」として定義しているようですね。(繰り返しになりますが、何を持って「インパクト投資」と呼ぶかは、非常に曖昧で、投資家の目的や投資手法は多岐に渡ります。)

 HedgeableのCEO Mike Kane氏は「ミレニアム世代(1980年代から2000年初頭にかけて生まれた世代)」は社会貢献意欲が強く、50%以上がインパクト投資を選ぶ」と語っています。
(参考URL: http://nextbillion.net/news/impact-investing-for-the-millennial-you-too-can-have-an-investment-portfolio/

「投資って敷居が高く、その敷居を乗り越えてまでお金儲けをしたいとは思わないなー」という人たちが「意外と敷居が低くて、社会にインパクトを生み出せる資産運用方法もあるんだ」と思って「インパクト投資」に流れてくることを狙っているわけです。どんどんと「インパクト投資」が広がりつつあるなーと実感します。面白くなってきました!

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